「智に働けば角が立つ」という冒頭部分が有名な草枕
出だしの何行かだけ知っているだけで、中身は難しい本だった。
夏目漱石の知識や語彙の豊富さを感じる。
前半は何を読んでいるのかわからなかった
画家の主人公は東京から絵を描きに熊本へ現実から離れて海に近い山中で過ごしてる。
風景や出会った人達との春の間の出来事を、1つ1つ詩にしたり画にしたり小説というより芸術の見方の説明のような感じ。
難しい言葉がたくさん並んでいて、本の後ろにある注釈をいちいち見ないと読めないし、西洋や東洋の芸術や漢詩は注釈を見ても難しい。
わからないのを理解しようとして何度も読み返して時間がかかった。
後半になってこれはまず読み流して不思議な感じを掴めばいいんじゃないかと思った。
ちょっと夢の中にいるような、絵画を見ているような、最後になって急に現実に戻される。
停留所(ステーション)での汽車の描写が心に残った。
今は現代語訳版が出ているらしいのでいつか見つけたらまた読んでみたい。
ちゃんと理解できるように